「役員が決まらない、正副委員長の負担が大きすぎる、役員をやらされそうだからPTAに加入したくない人が増えている」そんな悩みを持つPTAのために、2つのスマ楽PTAの形態を紹介します。
【サポーター制】
すでに横須賀市でも多くのPTAが導入しているスタイル。
従来の委員会制を全変更するフルサポーター制、もしくは正副委員長が決まらない委員会のみサポーター制に変更するハイブリッドスタイルの2パターンがあります。※規約の変更が必要
⚫︎メリット
委員会をなくして、その都度サポーターを呼びかけることにより、「できる人が・できる時に・できる事を」するボランティアの基本に立ち戻る形態です。
例えば「運動会の受付、見守り、後片付けサポーター募集!」のようにその都度、募集を呼びかけます。「ご自分のお子さんが競技や発表をしている時は遠慮なく抜けていただいてOK」「参加してくださる方は優先して観覧スペースの確保ができます」など、自由感、特典などもあると盛り上がります。その他、PTA祭のお手伝い、旗振り、パトロール、ベルマーク、様々なイベントでサポーター募集をする事で委員会を縮小、廃止することができ、省力化が期待できます。
⚫︎デメリット
ただし、参加者の管理、企画立案、呼びかけ、準備など様々な負担が三役(四役)にのしかかります。また、引き継ぎすることも失われがちで、「あれ?この手配ってどうするんだっけ?」「この準備はいつからやればいいんだっけ?」などの混乱が生じる事があります。消極的な会長、副会長に引き継がれた場合に、PTA自体が消滅してしまうケースも他市郡町では多く発生しています。サポーター制を継続するには積極的で前向きな会長、副会長が必ずいることが絶対条件になります。
【ボランティアセンター制(サークル制)】
サポーター制をさらに進化させたスタイル。
「やらなくてはいけない」ではなく「やりたい」事をする主体性のあるPTAの形です。
基本的に三役(四役)のみ。このメンバーがボランティセンターとなります。ボランティアしたい人や団体からの要望を受け付けて、そのサポーターを呼びかけて実行するのが役目です。例えば、花植えをしたい、校外活動のお手伝いをしたい、PTA主催の花火をあげたい、子ども食堂を開催したいなどのアイデアを受け付け、集まったアイデアに加えてサポーター制同様に運動会や見守りなどの既存のイベントのサポーター募集、実行を行います。
また、大きな特徴としては自校のPTAのみならず、OBや学校運営協議会、育成会や町内会、コミュニティスクールなどを活用して、リソースを広げることにより、少子化によるPTA人員不足対策や三役(四役)への負担軽減を狙います。※規約の変更が必要
⚫︎メリット
「やらなくてはいけない」から「子どもたちが通う学校をもっとよくしたい」というプラスの事だけやる、と言う前向きな活動ができる。委員会の廃止によるPTAの皆さんの負担軽減、「うちのPTAっていいな」と言う主体性のある集まりの増幅が期待できる。
⚫︎デメリット
ただし、OBや協力団体などとの連携と調整、参加者の管理、呼びかけ、準備、など様々な負担が三役(四役)にのしかかります。また、広報活動、協力団体との連携なども継続して注力することがマストになります。特に会長や副会長には発信力とボランティアを束ねるリーダー力が問われます。
いずれもPTAのお悩みの特効薬、救世主のように見えますが、会長、副会長の負担は大きく、また任期があるPTAではその負担により会長、副会長さえ決まらなくなり、PTA自体が消滅してしまうケースも発生しています。実行するには検討に検討を重ね、慎重に進める必要があります。また、規約を読み返して常置委員会や特別委員会の記載、運営委員会の記載など改正する必要があります。