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第54回 日本PTA 関東ブロック研究大会 山梨大会 レポート3

投稿日:2022年10月18日 更新日:

全体会記念講演

「私の科学と社会貢献」
記念講演講師 大村 智 理学博士

 全大会の記念公演は「線虫感染症の新しい治療法の発見」で2015年ノーベル医学・生理学賞を受賞された大村先生の講演です。
 正直に言ってノーベル賞受賞、化学者と聞くと難しい話なのかな。。PTAと何の繋がりが。。とあまり期待せずに臨んだのですが、しかし始まるとすぐに先生のウィットに富んだお話しに引き込まれてしまいました。

 先生は熱帯地方にすむ寄生虫が原因で起きる深刻な病気の治療法を発見します。その発見は、静岡県伊東市のゴルフ場の土の中から新たな細菌を見つけ、この細菌が出す化合物をアメリカの製薬会社と改良したところ、熱帯の寄生虫が原因でおきる病気の治療薬ができたのです。これが「イベルメクチン」です。
 この「イベルメクチン」は目の角膜が炎症を起こし、失明をひきおこす病気と、リンパの腫れを引き起こす病気に効く薬として発展途上国などで使われ、中南米やアフリカなどではこの2つの病気を完全になくすことができた国もあり、これらの病気は根絶寸前まで来ています。さらにいま、「イベルメクチン」が新型コロナウイルスへの効果があるか、新たな研究が進められています。

 なにしろ偉業と言えるこの発見と飽くなき研究のお話しがどのようにPTAと接点があるのか、僕のイマジネーションでは全く見当もつかずにいましたが、一つの言葉で一気に結びつきます。
それは「とにかく人のためになることを考えなさい。」大村先生がおばあさまから言われ続けていた言葉、その教えと「人の役に立ちたい」という強い想いが彼の研究を支えたというお話。そして熱帯地方の子どもたちが先生と一緒に写った写真での子どもたちのこれ以上ないほどの喜びの笑顔。

 私たちPTAの活動は大村先生のような偉業ではありません。しかし、「人の役に立ちたい」という強い想いは一緒だと思うのです。そしてその強い思いはノーベル賞に結びつくものではありませんが、きっと子どもたちの喜びの笑顔を生み出していくことができるのだ、という気持ちになりました。

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