コラム・Q&A

(PTAコラム・Q&A)繰越金について

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Q
PTA活動を縮小しているため繰越金が大きな金額になっています、どうすれば良いでしょうか?

A 
会費の値下げ、会費徴収の一時停止、返金、きちんとした使途を考える、周年事業に充てる、など対処方法はさまざまです。

「会費の値下げ」
繰越金をすぐに減らしていくことは難しいですが、年間の会費収入に対して運営・事業の支出が毎年マイナスであれば適正な金額に値下げするのは必要な事です。
ただし、今後、児童生徒数が減少することによる会費減少は避けられません。一度値下げすると、値上げするのは非常に難しいので、自校の会員数の減少率を踏まえ最低でも6年後までシミュレーションして、活動資金が枯渇しないように値下げは慎重に考えることが重要です。

「会費徴収の一時停止」
比較的早く繰越金を減らしていくことができます。
ただ、今年度まで会費を納めていた会員、特に完卒した会員の皆さんの会費が繰越金になっているので、それを原資に現役会員からは一切会費をもらわずに現役会員のために活動するという点を考えると、あまり安直に実行するのは良くないかもしれません。
また、収支のシミュレーションをして、会費徴収の再開時期はあらかじめ設定して「~までの間」としておきましょう。

「返金」
上記の通り「今まで会費を納めていた会員、特に完卒した会員の皆さんの会費が繰越金になっている」ので、それを現役会員に返金するのはトラブルになりますので、返金はお勧めできません。

「きちんとした使途を考える」
一番良い方法だと思います。
ここで重要なのは学校側からの要望ではなく、あくまでPTAが自発的に使いたいという点です。
また、公費(学校の設備や修繕費)ではなく私費(最低限必要なものではないが、あればより良い教育環境充実のためになるもの)である必要があります。
PTAが人手不足であっても、地域や育成会等に声をかけて、子どもたちのためのイベント、PTA祭などの費用にあてるのも良い使い道だと思います。

「周年事業に充てる」
繰越金がさらに大きい場合の選択肢として有効な手段です。
すでに周年事業積み立て等をされている場合でも、総会を通して一般会計から積立金に繰り入れることも可能です。
ただし、やみくもにお金を周年事業費に充てるではなく、しっかりと計画を練ることが条件になります。準備委員会を立ち上げて、何をするのか何に使うのかをしっかりと示さなくてはなりません。
それだけ繰越金が大きくなったとすると、卒業生の保護者からのものも多く含まれていますので、現役在校生に何かを配るとか記念品を学校に寄付寄贈するだとかではなく、いままでのPTAの意志も踏まえたものにする必要があります。
例えば、地域の皆さんにも読んでいただけるような学校の歴史と風土記をあわせたような記念誌を出版社などに依頼作成し、在校生、教職員だけでなく、分かる限りの卒業生のもとや学校近隣のお宅にも配布することなどで、有効な周年事業費として充てられることができます。

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